【概要】
  コーネル大学は，米国ニューヨーク州北部のイサカ市キャンパスとニューヨーク市内の医学部および関連施設とからなる総合大学である。1865年Ezra Cornellが私立大学としてイサカ市に開学した。しかし，連邦政府から国有地無償交付を受けた州立学部（The Land Grant College）が内部に４学部あり，これらが一体的に運営されており日本ではなかなか見られない大学といえる。 　州立学部の学生授業料は，私立学部に比べかなり安く大きな差があるが，学生たちは全学部の授業を自由に受けることができる。大学の構成は主要７学部とその大学院のほか，大学院だけのSchool（またはCollege）が４施設あるため，大学院生の比率がかなり高い。

【キャンパスライフ】
  コーネル大学は、ニューヨークシティから車で４〜５時間ほど、ニューヨーク州北部のIthacaという人口約３万人の小さな町にある。その美しく広大なキャンパスは数々の湖に面した小高い丘の上に位置している。誘惑がほとんど存在しないこの町で、学生は大抵の時間をスクールワークに費やしている。アイビーリーグの中で卒業するのが最も難しいと噂のコーネル大学の学生は、各々が自身と大学に自負をもっており、とにかく勤勉家。そうとうの覚悟をして留学生活に臨んでも、日本での生活とのギャップに驚いてしまうかもしれない。アファーマティブアクションを採り入れていることもあり、学生の人種は多様。

【アカデミックライフ】
  私立９学部、州立４学部から成り、医学部を除くその全ての分野でアイビーリーグの名に恥じない高い教育水準を誇る。中でも国内随一の獣医学や、世界のトップレベルと評されるホテル経営学、農学、生命科学はコーネルの看板学科。また96年にはノーベル物理学賞受賞者を２人輩出した。開架式の６つの総合図書館と分野別図書館には合わせて5,800万冊の本が収納されており、リサーチには格好の環境を提供してくれる。Interdisciplinary Studies として Women's Studies, Africana Studies等を設けるなど、マイノリティと呼ばれる人々に対して積極的かつ柔軟な姿勢で対応している。大学生活を送る上での困難な点としては、授業の厳しさはあてはまらないにしても、授業料の高さは指摘しておく必要があると思う。

２．所在地： Ithaca, N.Y. 14853, U.S.A.

３．使用言語： 英語

４．設立形態・学生数： 私立（内４学部は州立）・学生数＝約13,300人、院生約5,600 人

５．学期： ２学期制 秋学期８〜12月、春学期１〜５月

６．派遣先：大学院(Graduate School) 、学部（人文科学部等）

７．留学経費：(1)学費− $21,840（1997年度大学院)
(2)部屋代・食費・健康保健・教材費− $12,000（1996年度資料に基づく概算)